車中泊に限らず、航空機、列車、車等の狭い座席に同じ姿勢でずっと座り続けていることで、足の血流が悪くなり血のかたまり(血栓)ができやすくなります。
この血栓が血管を詰まらせることで、呼吸困難等の症状を引き起こす事があります。
更に、機内(車内)が乾燥していたり、水分摂取が少ないと、体の水分が失われて血液が濃縮され、より血栓が出来やすい状態になりますのでご注意下さい。
特に、2016年4月の熊本地震では避難所施設の被害も甚大だったことから、軽自動車や普通乗用車等の狭い車内で予備知識がないまま車中泊をせざるを得なかった人も多く、結果、車中泊=エコノミークラス症候群というイメージが広がってしまったと考えます。
予防するにはどうすればいいの?
①:車内で寝る際は、できるだけ足を下げて寝ない。
足は心臓からもっとも遠い部位ですので、血流が滞りやすい部分となります。ミニバンやワンボックス車など広い車内で、フラットな状態で寝れればいいのですが、状況的に難しい場合は、座席の背もたれを倒し、荷物や丸めたタオルなどの上に足を置き血流の促進を行って下さい。(血行を悪くするので、足は組まない様にしましょう。)
②:血流促進の運動や工夫を行う
・4~5時間ごとに歩く
・ふくらはぎのマッサージを行う
・下肢の屈伸運動をする
・力力ト、つま先の上下運動を行う
・ひざ下タイプの着圧(弾性)ソックスを着用する
・腹式深呼吸を行う
③:水分を摂とる
ミネラルウォーターや薄いお茶が望ましいです。アルコールやコーヒーは利尿作用により脱水状態を進めるため控えて下さい。
④:ゆったりとした衣類を着用する。
ベルトや下着をゆるめると効果的です。
⑤:不自然な姿勢で寝てしまうのを避けるため、睡眠薬は使用しない
⑥:数人で車中泊する場合は、女性や高齢者をドア側に
<参考サイト>
厚生労働省 エコノミークラス症候群の予防のために
日本旅行医学会 車中泊の血栓症予防
JAF エコノミークラス症候群とは何ですか?